虫の季節

 2年前に多摩センターに引っ越してきたのですが、私の家の周辺は公園だらけで、とても緑が多いです。緑が多いということは、虫も多いです。虫があまりお好きでない方は読まないほうが良いかもしれませんが、私は小学生の時分、その時は埼玉の田舎のほうに住んでいたのですが、夕刻になって、「ご飯よ~」と母親に呼ばれ、自分の部屋の窓をあけたまま、かつ電気をつけたまま下の階に行き、夜になって自分の部屋に戻ったら、白いはずの天井一面に虫や蛾のようなものが、とても大きなものからとても小さなものまで、所狭しとべったり張り付いていたという、身も凍るような出来事に遭遇したことがあり(窓を閉めないからです)、それ以来虫が大の苦手になってしまったという悲しい過去があります(電気を消さないからです)。あの子供部屋の光景は今でも鮮明に覚えています。これっぽっちも冒険していないのにインディジョーンズの世界です。
 それから傷の癒えないまま、虫となるべく関わらない生活をして30年以上が経ち、今の家です。大きな公園、窓から見える豊富な緑、ということでマンションの外階段には都会よりもひとまわり大きめのダンゴムシや、てんとう虫。自転車で走っていると、何らかの虫が顔にあたることもしばしばですし、洗濯物にはカメムシがついていたりします。「これは人生ではじめて見る」という虫もよくいます。夏のセミの多さにいたっては、このあたりの人口より多いのではないかと思います。そしてなんと、知らないうちに、だんだん免疫がついてきました。
 昨日、左手に仕事のカバン、右手に大事な書類を持って外を歩いていたところ、スーツのズボンに、また見たことがない種類の、そこそこ大きな虫がとまりました。昔だったら「ぎぃゃー!」と叫んで涙目になって慌てて振り払っていたと思うのですが、両手が塞がっていたのでそのまましばらく虫さんと共に歩きました。俺、変わったな、とつい青い空を見上げてしまいました。

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