未読の62巻

 小学生の息子のクラスの「読み聞かせ」に行ってきました。今回は「ちびまる子ちゃん」の作者であるさくらももこさんのエッセイ集『たいのおかしら』から「答案の始末」という話を読ませていただきました。学校のテストで親にも友人にも見せられないような最悪の点数をとってしまった小学4年のももこが、当時水洗でなかった自宅の、いわゆるぼっとん便所にテストを捨てて証拠隠滅を図ろうとするが、はてさて、という内容です。今どきの小学生は、水洗でないトイレがどんなものか知らないであろうと、黒板をお借りしてかるく図解。6年生とはいえ小学生、一生懸命読んだエッセイよりも、このトイレの説明がいちばん反応がよかったのですが、かくいう私も、小学生の頃住んでいた家は水洗ではありませんでした。当時、月1,000円だったおこづかいの中から400円という大金をはたいて買った「サザエさん」の新しいピカピカの漫画を、きっと買って帰って嬉しくて、トイレに行きたいけど漫画も読みたいということで、トイレに持ちこんで読み始めたのでしょう、ページをめくろうとした時に手をすべらせてしまい(当時は紙が固めでめくりにくかったのです)、まだ読み始めの、買ったばかりの「サザエさん」62巻を便壷に落としてしまったことがあります。あえて詳細な説明はしませんが、まだその瞬間の映像が自分の脳裏にしっかり残っているので、よっぽどショックだったのでしょう。おそらく小学生の私は、起こった現実を受け止めきれない、という顔をしていたに違いありません。もしタイムマシンがあったら、行って、落ち込んでいるまだ小さな当時の自分の肩にやさしく、ドンマイ、と手を添えてあげたいです。

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