ナポリタン革命

 パスタが好きで、自分でもよく作るのですが、今まであまり積極的に「ナポリタンを作ろう!」と思ったことがありませんでした。
「ナポリタンスパゲティ」は、スパゲティの中でも、ちょっと独特の位置にあると思います。花形というよりは、どこかいぶし銀的な存在で、日本でアレンジされたせいか、昔ながらの喫茶店が似合います。見た目も雰囲気も、純外国的なパスタなどと比べると、むしろ焼きそばに近いイメージすらあります。
 もちろん私もナポリタンスパゲティは好きなのですが、「スパゲッティといえば?」という質問があったら、回答の1位はやはり「ミートソース」になる気がしますし、パスタの専門店に外食に行ったとしたら、豊富なパスタメニューの中から「ナポリタンを頼もう!」という人は少数派なのではないでしょうか。
 そんな、パスタの中で主役になりきれていない感のあるナポリタンですが、最近になって、はまってしまいました。しかも自作でも外食でもなく、温めてかけるだけのレトルトソースです。「予約でいっぱいの店のナポリタン」という、落合シェフ監修の、おそらく多くの方がスーパーで見たことがあるのではないかと思われるパッケージのものです。ご存知の方は何を今さら、と思われるかもしれませんが、この「予約でいっぱいの店」のナポリタンソースは、従来のナポリタンの殻をやぶった、新しい、繊細な美味しさで、華があって、私は本当にびっくりしてしまいました。
 昔、開店直後に、まだ「予約でいっぱい」というほどではない頃に、ラ・ベットラ・ダ・オチアイに食事に行ったことがあり(今調べたら17年前でした)、その時も、うわ、美味しいな!と思ったのは覚えていたのですが、レトルト物と油断していたせいか、今回のほうが驚きは大きかったです。何がそんなに美味しいと感じるのか、全体的な味はちゃんとナポリタンなのにどうしてこんなにただのナポリタンじゃないのか、とても1回では分析しきれず、2回、3回と続けて買ってしまった次第です。
 ちなみに「予約でいっぱいの店のボンゴレ」も、もしちょっと疲れた時にネクタイをゆるめて食べたりしたら、最初のひとくちめで「ありがとう」という言葉がぽろっとでてしまいそうな美味しさです。進化しつづけていた落合シェフと日本のレトルト技術に参りました。

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