「男はつらいよ」の「よ」

 映画を、一気に2時間、とかではなく、夕食を食べながら30分、寝る前のリラックスタイムに30分など、こま切れで観ています。観るものは昔の映画が多いですし、いわゆる映画通の方が好むような映画もよく観ますが、王道は王道で大好きです。昨日も『男はつらいよ』がやっていたので、いつかの楽しみのために録画しておきました。
 ふと、日本語のニュアンスってすごいな、と思います。男はつらいよ、です。『男はつらいね』でも、『男はつらいな』でもありません。「つらいね」だと、「最近腰が痛くてね」の「ね」と同じような愚痴っぽい響きになってしまいますし、「つらいな」だと、本当にしんどそうです。それにひきかえ、「よ」の場合、ふらっと故郷を離れて明るくさすらうような、いい感じの孤独感が確かに出る気がします。しつこく続けますと、『男はつらいぜ』だと、もっと若くてつっぱった感じになってしまいます。主人公はバイクか大型トラックにでも乗っていそうです。『男はつらいさ』だと、もうちょっとインテリの男性が行きつけのバーで悟ったふう、になってしまいますし、『男はつらいス』だと畳の上に柔道着で先輩に投げられているちょっと弱気な高校生、みたいなことになってしまいます。
 たった一文字でこんなにニュアンスが変わってしまう日本語を勉強する外国の方は大変です。
 ちなみに私が一番好きな寅さんは、池内淳子さんがマドンナの8作目、『男はつらいよ 寅次郎恋歌』です。

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