25年ぶりのラーメン屋で見たものは

 すこし遠方への仕事があり、その帰り道に、自分が昔、浪人時代によく食べていたラーメン屋さんに寄りました。25年ぶりです。あらかじめネットでまだ店があることを確認してから行ったのですが、看板も佇まいもそのままで「そうそう、これこれ!」と感激しました。当時はこんな美味しいラーメンがあるのかとびっくりしたものです。そして25年後。70歳も越えようかという店主の男性に、餃子を頼んだところ、妙に大きな声で「餃子は売り切れ!おかげさまで!」、ラーメンを頼んだところ、「時間かかるよ!」。それでもいいと席についたのですが、次に入店しようとしたお客さんにも、「今時間かかるよ!20分くらいかかる!」と大きな声をかけ、明らかに今は作るのが面倒だといった様子で追い返してしまい、苦笑です。もしかしたら売り切れと言っていた私の餃子も、一人前だけ作るのが気乗りしなかっただけかもしれません。私が本を読みながら待っていると、言うほど時間もかからずに、昔とまったく変わらぬ見た目のラーメンが出てきて、「そうそう、これこれ!」とこれまた感激。次々台頭してくる「美味しいラーメン」に食べなれた25年後に食べても、やはりこの店ならではの味で美味しかったです。
 そこにまた来店されたお客さんがおひとり。「時間かかるよ!」と相変わらずやや粗雑な態度のご店主に、どうするのかなと思っていましたら、その方は常連さんらしく、そんなことはわかってるよという顔で「○○でいいよ。」と、ごはんにかけるだけ、的な、いちばん作るのが簡単そうなメニューをあっさり告げてスマートに着席。店主の態度に怒るでも萎縮するでもなく、むしろ店主にやさしいメニューを頼むとは新しい。相撲でいえば相手をさっとよけての送り出しでしょうか。成熟した大人の背中がまぶしかったです。

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